D02 フルレンジorマルチウェイ

室長:スピーカーシステムにはスピーカーユニットが1つだけのものと音域別に複数のユニットがついたマルチウェイのものがあるのは知っておるな?

助手:はい、1つのものがフルレンジ、2つ以上のものがマルチウェイで2つのものが2way、3つだと3way、4つだと4wayですね。

室長:うむ。そして日本で自作スピーカーを検索するとフルレンジが多い。だがフルレンジには問題も多いのだ。まず音域が狭いものが多い。特に小口径だと低音が寂しい。低音をしっかり出そうとすると箱の製作や調整が面倒だ。なにより失敗したら箱の作り直しになる。これが痛い。

助手:マルチウェイだとどうなるのですか?

室長:調整範囲が広いので失敗の可能性がほとんどないのだ。また箱が帯域別に作れるので工作もある意味フルレンジよりも楽ちんだ。そして何より音が良い。ただ誤解してほしくないがフルレンジでも音の良いものは多くある。だがそれなりに苦労とコストがかかるのだ。低コストで労力をかけずに良い音にしたいのならマルチウェイがお勧めだ。

助手:2wayと3wayではどちらがよいですか?

室長:これはもう断然3wayがお勧めだ。調整範囲が広いので失敗がほとんどない。ユニットの選択肢も多くなる。初心者こそ3wayがお勧めなのだ! ただ誤解してほしくないが2wayで音の良いスピーカーはいくらでもある。しかし楽をして失敗したくないのなら3wayなのだ。

助手:また問題発言ですね。普通だったら初心者にはフルレンジを勧めますよ。

室長:だが事実だからしょうがない。3wayにすると低域と中域を分離できる。別々の箱にすれば低域の不要振動が中高音に与える悪影響を軽減できるのだ。低域と中高音が同じ箱だとかなりしっかりした箱を作らないと箱鳴りがしてしまうので物量の投入が必要となる。3wayだと中音部を小さく作れるので物量を投入しなくても箱鳴りを抑えられるのだ。また低音部分はデジタルチャンデバでスパッと切ってしまえば多少箱鳴りがしてもそんなに気にならない。もちろん究極の高音質を目指す場合には別だが、そこそこ高音質でよいのなら3wayの場合にはかなり適当な箱でも大丈夫なのだ。

助手:ではいよいよ3wayスピーカーの製作に進むのですね。

室長:うむ。では次回からフルレンジスピーカーを作っていこう。

助手:えー、断然3wayがお勧めだと言ったばかりじゃないですか。

室長:そうは言ってもフルレンジの方が一般に受けがよいのだ。それにただのフルレンジではなくて将来3wayに拡張することを考えた設計にするぞ。

2013年1月19日

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